NIKKO NAD-1


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R1.3
型番:NAD-1 定価:39800円 発売:1980年

● 概要
NAD-1は、アンプで一時期名を馳せた日幸電子が、独自に製造・発売したadresユニットです。
自社ブランドでadresユニットを発売した赤井電機とオンキョーは、外観は異なるものの中身は東芝製そのものでしたが、日幸電子のadresユニットはオリジナル(自社製)でした。
発売期間が比較的短かったことと、販売ルートが限定されていたこともあり、(想像ですが)台数はあまり出なかったようです。

● 仕様

・チャンネル数:2CH、録音再生切替
・入力端子:150mV、50kオーム
・出力端子:150mV、10kオーム
・高調波歪率:0.15%
・混変調歪率:0.1%以下
・SN比:入力換算 -100dBm
・周波数特性:20Hz〜20kHz(±1dB以内)
・ノイズリダクション効果:1kHz,20dB、5kHz,30dB、10kHz,35dB
・消費電力:10W
・寸法:W420×H63×D200 mm
・重量:3.7kg
・備考
 発信器内蔵(1kHz)、OUTPUTコントロール付き、Rec Balanceコントロール付き、
 VUメーター付き、REC/PASS/PB切替時ポップノイズ防止回路内蔵


機能的にはAD-2にメーターを搭載したものです。

左はカタログに掲載されていた画像ですが、adresロゴが白黒反転だったり、MODEとOUTPUTが左右逆だったり、メーターが白地だったりと、実機とかなり異なるのが謎です。

こちらは雑誌の記事写真。これもいろいろな部分で実機と違いがあります。
相違部分は、左からメータ色、MODE表記とツマミ形状、OUTPUTが数字目盛、adresロゴの上に型番、VOLUME/BALANCE表記、です。
販売台数より試作機の方が多かったんじゃないかと思ってしまいます。(笑)
情報提供:辻様
フロントパネル左側にあるメーターはかなり小さく、スケールも-20dBから+3dBと表示範囲が狭いため、あまり実用的ではありません。
録音用というより、むしろキャリブレーション用と考えた方がよいかもしれません。

メーターの横には、録音・再生・パスの切換えと出力レベルボリュームがあります。
使用方法はAD-2と同等です。

当たり前ですが、adresロゴは共通です。(笑)
CALは録音基準レベル信号を出力します。

やや大きめの1軸2連の録音レベルボリュームです。

内部の様子です。
基板は完全にオリジナル設計で、非常にシンプルな構成で好感が持てます。
AD-2が機能の割に複雑なのがむしろ不思議なのですが・・・。

adres IC は標準品のTA7605APです。

ユニークな機能の1つがこのブレーカー。
ヒューズを使わずにリカバリー機能付きのブレーカー回路を搭載しています。

ブレーカーを内部から見たところです。
元々そんなにヒューズが飛ぶものではありませんし、コストを考えたらブレーカーを使うメリットをあまり感じないのですが・・・・。(^^;

背面、ピンジャック部分です。
PLAYではなくてMONという表記が珍しいです。

機種銘板です。
よく見たら消費電力の記載がないですね。

これ、シリアル番号から察するに2号機です。(爆)
一体トータルで何台生産したんでしょうか・・・。

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