adres Data Sheet 


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R1.2
第三章 データシート

圧縮伸張方式とエンファシス方式の相乗効果により、adresではダイナミックレンジ拡大(1kHzで7dB)とノイズ低減(1kHzで約20dB・10kHzで約30dB)を達成しています。
副次的効果としては、圧縮伸張率が1.5と比較的低いため(dbxは2.0)、信号伸張時のブリージングノイズも抑えることができています。
更に、ダイナミックレンジとSN比の拡大により、最大録音レベルを抑えることができるため、歪みも減らすことができます。

以下に、adresの効果を測定したデータを掲載します。


まずadresを使った場合と使わない場合の総合比較グラフです。
このグラフより、ノイズレベルが高い周波数ほど下がっていくのが分かります。
クリッピング(飽和)レベルも余裕ができるため、トータルのダイナミックレンジは約25dB拡大します。
トータル100dBのダイナミックレンジは、現在のCDと同等ですから、如何に効果が大きいか分かります。



ノイズレベルの一例です。
特に気になる高域でのノイズレベルが20〜30dB低く抑えられているため、聴感上ノイズが激減しています。



adres未使用時の録音周波数特性です。
+10dB入力時のMOLがかなり厳しいです。





adres使用時の録音周波数特性です。
MOLに余裕があります。
その代わり、+10dBでの10kHzを過ぎた辺りから急激にレスポンスが落ちるのは、高域補償回路の限界を超えたからでしょうか。




最後に歪み率です。
圧縮エンコードしているため、テープの性能限界より余裕ある範囲に記録できるメリットでしょう。



補足1:レベルミスマッチング時の周波数特性

カセットテープ記録に不可避な問題として、ドロップアウト、ピークレベル欠損、利得むら、周波数特性誤差が挙げられます。
これらの誤差の影響を受けにくいほど、民生用ノイズリダクションシステムとして実用性能がよいといえます。
adresの場合、短時間のドロップアウトと利得むらについては、レベルセンサーの立ち下がり時定数が低いため影響を受けにくくなっています。また、振幅変化の大きいピーク信号に対しては、レベルセンサーが素早く反応して大きなピーク信号を出しにくくし、振幅変化の小さいピーク信号に対しては、実効値検出を行うことによってピーク欠損の影響を受けにくくする特徴を持っています。
以下のグラフは、ピンクノイズを各レベルでエンコードし、±3dBの誤差を持たせてデコードした結果です。上段はドルビーBタイプ、下段はadresの結果です。


ドルビーBタイプ 周波数特性




adres 周波数特性



ドルビーBでは、最高7dBの誤差が発生し、-20dBでは聴感上重要な2kHz前後で4dBも低下していることが分かります。
一方、adresでは10kHzで最大2dB、誤差は基準値に対して対称的に分布しており、聴感上問題となる中高域帯でのばらつきも少ないのが特徴です。
この結果からも、adresのレベル誤差に対する音質への影響は、宣伝通り±2dB程度は十分クリアできていると思われます。

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