Anti-SCMS Adapter 修理改造レポート





2003年12月25日

某ルートから、SK-T101と思われる代物を入手した。(SK-T101って何?って人は、自力で調べるように)
何でこんなものを・・・と思われるかもしれませんが、ウチには貴重なデジタルソースが数多くあるにも関わらず、SCMS(シリアル・コピー・マネージメント・システム)と例の法律のおかげで、デジタル to デジタルの複製ができなくなり、そうこうしているうちにマスターのDATはテープの巻き込みや切断事故で何本かがお亡くなりになっています。
このままではウチの貴重なソースが絶滅する危険性があり、取り敢えずアナログコピーは取ってあるものの、はやり次世代メディアが普及するまで確実にデジタルで残したいので、是が非でも"デジタル to デジタル"による複製が必要だったわけ。
で、この回路では、デジタルオーディオインターフェースデータ形式から音声データのみを取り出し、再度デジタルオーディオインターフェースデータ形式に変換する時にコピービットを"許可"に変更するものです。
シンプルな回路構成なので、DAT のSTART ID等が通らないというデメリットもありますが、大量に違法コピーを作るならともかく、取り敢えずデジタルのまま複製(バックアップ)できればいいので、そこは我慢です。

さて、届いたモノは、外観はいかにも手作りで、自分さえ使えればいいという適当なものですけど(実際のところ外観はどうでもいいのだが)、中身はさすがに適当を通り越して粗雑と言わざるを得ない。
元々外付けACアダプターで使うものに、小型のAC電源回路を詰め込んだところまではよかったのだが(尤も、信号線をリアパネルから引き回さず、回路基板をリア側に、電源をフロント側に配置すれば、中身はもっとすっきりしたと思うが)、根本的に半田付け不良、配線も取りあえず導通していればいい程度、ネジ山は潰れ、外筐加工はやっつけ仕事、ヒューズ基板や抵抗アレイは割れ、これで「動作した(元所有者談)」のが不思議なぐらい。
ま、配線さえ間違えなければ、余程のことがない限りデジタル回路は動くものだけど、それにしてもすごい状態である。
ノークレーム・ノーリターンという条件で入手したので、元所有者に文句を言うつもりは皆目ないが、このままでは使用に耐えないので、一旦全てを取り出し、ケースも入れ替えてレストアしてみようと思う。
また、現状では同軸入出力端子しかないので、光入出力端子も増設してみるつもりです。
さすがに部品を交換すれば修理完了となるAV機器と異なり、いわば自作の範疇に入るものなので、少々長丁場になるかもしれませんが、気長にお付き合い下さい。

まずは現状から。


肉厚の割と高級感あるケースですが、肝心のフロントパネルが・・・・・ ヽ(。_゚)ノ
とてももったいないです。




中身です。
取り敢えずつながっているという状態です。
デジタルオーディオ信号はスピーカーケーブル?で配線され、電源ラインがケース内を飛び交ってます。
また、光入出力端子は未使用になってます。




ヒューズ基板とケースがぶつかって割れています。
下手すると感電の恐れがありました。




抵抗アレイです。
何か力が加わったのか、5ピンと6ピンの間が割れています。
要交換です。




リアパネルです。
実害ないとはいえ、ピンジャックとケースが完全に接触しています。
また、電源コード保護のゴムブッシュも付いていません。




東芝製デジタルオーディオインターフェース用受信復調IC・TC9245Nです。
2年ほど前まで700〜800円で購入できたと思います。




東芝製デジタルオーディオインターフェース用送信変調IC・TC9231Nです。
これも2年ほど前まで700〜800円で購入できたと思います。
今は入手可能なんでしょうかね??



取り敢えずここまで。
年末の休暇を利用して、秋葉原で修理・改造に必要な部品をいろいろ購入する予定。





2003年12月26日

何をするにも、まず回路図がないことには始まらない。
元々大阪の電子パーツ・キット販売で有名なお店が売り出したものらしいけど、さすがに販売禁止となった今、SK-T101に関する詳細な資料はHPに掲載されていない。
しかしインターネットを駆使すれば、ここ5年以内の情報は何らかの形で必ず見付かるものだ。
地道にキーワード検索を繰り返していると、SK-T101ではなく、SK-T101の兄弟キットだったSK-T1000の取扱説明書 兼 回路図のPDFファイルが、先に書いたお店のサイト内に残っているのを発見した(いわゆるリンク切れの状態で放置)。
その他に詳しい資料が見付からなかったし、SK-T1000は回路構成が似ているので、これでいいかな・・・と一旦は諦めかけた時、パッとひらめいたことがあった。
SK-T1000の説明PDFファイルURLが http://www.xxx.xxx/......./skt1000doc.pdf なのだから、skt1000doc.pdfをskt101doc.pdfにすれば、もしかして・・・・・。
果たして、その推定は見事的中し、幻の(?)SK-T101説明書兼回路図を手に入れることができたのだった。(^o^)v
回路図さえ手に入れば、この先の展望が見えたも同然。
海路図がなければ航海できないのと同様、回路図がなければ苦労の度合いが格段に違うと思う。
回路図を見ると、2つのICはデジタルオーディオ信号を復調→再変調するだけで、データビットだけ変更する簡単なもの。
付け加えるとすれば、光・同軸切替スイッチぐらいで、あまり手を加えるところはなさそうです。
回路図と実際のキットを見比べ、修理・改造に必要な部品リストを作成、新しいケースは現物を見て考えることにします。





2003年12月28日

昨日アキバへ繰り出し、必要な部品とケースを入手してきました。
部品はTOSLINK・電源スイッチ(LED内蔵)・DCジャック・その他に細々したものをまとめて購入。
毎日都内へ通勤している割に、なかなか立ち寄れない所なので、買えるときに買っておかないと・・・・。



ケースは結局同じタカチ製の同じタイプで、ただしオリジナルが縦長だったのに対し、横長のもの(UC14-4-10DD、写真左)にした。
千石通商で1590円と割高だけど、オーディオラックに設置する以上、見栄えもある程度は大切なのでやむを得ないところです。




さて、まずは分解作業から。
電源回路は全く必要ないので、配線を片っ端から切断。




目的の基板をやっとケースから取り出して、裏側を見ると・・・・。 (ノ ̄∇ ̄;ノ あーうー
もうちょっと丁寧に半田付けできなかったのかなぁ。これでよくショートしなかったもんだと思う。
しかも電源配線はガチガチに半田付けしてあって、除去するのも楽じゃない。
ここは根気よく1つ1つ半田付けをやり直し。
ここで手を抜くと後で苦労するので、作業後は拡大鏡で半田付けの目視チェック。



ちなみにこの段階で抵抗アレイとTOSLINKを取り付け済みです。
恥ずかしいことに、基板実装タイプRCAピンジャックを買い忘れたことに今頃気付く。(汗)
仕方ないので、オリジナル回路で使われていたピンジャックで仮テスト。


さて、基板の整備が終わったところで、取り敢えず動作チェック。
電源はソニーのACアダプタ(大昔のDiskman用?)を流用することにした。
昔のソニー製ACアダプタは極性が逆(外側プラス、内側マイナス)なので要注意。
電源を入れて、三端子レギュレーターやICが異常加熱しないか、ショートランテスト。
大丈夫だと思いつつ、過去にICを飛ばして"破片をおでこ直撃"事故を経験しているだけに、どうしても緊張してしまう。
これをパスしたところで、実際にデジタルソースを使って実地テストへ。



まずAnti-SCMS回路なしの状態でデジタルコピーをやってみる。
案の定、コピー禁止が表示される(いつ見ても腹立たしい)。




次に回路をONにしてデジタルコピー。
おおっ!コピー禁止が表示されない!!成功!!!
ヘ(^^ヘ) (ノ^^)ノ ヘ(^^ヘ) (ノ^^)ノ うひょひょひょひょ



後はケースをうまく加工してきれいに仕上げればいいだけだ。
思った以上に順調順調。





2004年01月04日

ケース加工は集中して作業しないとできないタチなので、とうとう越年となってしまった。
さて、お正月休みも終わりが近付き、ちょっと急いでやることがいろいろあるので、加工中の写真は一切なし、完成後だけ撮影しました。
ということで、取り敢えずこの製作記事もおしまいです。


フロントは電源スイッチ(LED内蔵)だけのシンプルなものにしました。
このキットの場合、普通は同軸・光入力切換えトグルスイッチが付きますが、よく考えたら自宅に同軸デジタル出力のある機材がないので、光固定にしました。よって切換えスイッチも省略。




リアパネルは光IN/OUTとDC電源端子のみです。




内部の様子です。
電源回路を外に出したので、非常にすっきりしています。
フェライトは、元の回路に入っていたので、気休め程度にリサイクルです。
これだけの空間があれば、放熱問題も大丈夫でしょう。



--- The End ---