High-Com


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R1.2
型番:アイワ HR-7 定価:35000円 発売:1980年6月(?)

● High-Comの概要

High-Com方式は、ドイツ・テレフンケン社が1975年にプロフェッショナル向けに発表したノイズリダクションシステム・テレコムC4方式をベースに、民生向けにアレンジしたものです。
テレコムC4方式は、同じくプロ用に開発されたドルビーAと同様に帯域4分割を行い、圧縮伸張比1.5、SN比30dBの改善効果があります。
テレコムC4方式に遅延アンプを組み合わせ、1977年に技術発表、1978年に商品化されたのがHigh-Comノイズリダクションシステムです。
High-Com専用ICは、UF1D 24ピンデュアルインラインIC化され、このIC1つで1チャンネルのエンコード・デコードが可能です。(同時録再は不可)
IC単独で約20dBのノイズリダクション効果を得ることができ、調整フリーというメリットを持つほか、ドルビーBタイプ同等のデコード回路(DNRモード)も内蔵しており、高性能なICとなっています。
High-Com方式ノイズリダクションシステムは、主にヨーロッパで展開され、日本では1979年にナカミチとアイワが技術導入契約を締結、商品化しています。(その後、ナカミチは独自のHigh-Com II にシフト)


High-ComのIC(テレフンケン社製)

High-Com のロゴです。




Telefunken社製HighComユニット「CN750」です。
無骨で実用本位なデザインがいかにもドイツ製です。




電源スイッチ及びセレクタスイッチ部分です。
MONITORスイッチがあるところから、同時モニター可能(3ヘッドデッキ対応)かと思われます。
TESTというのは、キャリブレーションの意味でしょうか?



真ん中のVRは、録再レベル調整用です。
レベルインジケーターが、右上がりのLEDで、0dB未満がオレンジ色、0dB以上が緑色です。通常、0dB以上に赤系統の色を使うのが普通なので、やや違和感があります。



背面です。普通のピンジャックだけでなく、DIN端子の2種類が用意されているところに、DIN端子発祥の地・ドイツらしさがあります。






日本では滅多にお目にかかることのない、テレフンケン社製High-Com搭載カセットデッキ「RC200」です。




電源スイッチの上部にハイコムのロゴが見えます。




ハイコムとドルビーの切換えスイッチが見えます。
レベルメーターにはハイコム基準レベルが0dBの位置にマーキングしてあります。これはHigh-Com IIと同一です。
テープセレクターに懐かしいFeCrモードがありますね。




2006年5月19日

アイワ製ハイコムアダプタを入手しましたのでご紹介します。



ページトップのカタログ写真と同じです。
仕様変更はなかったようです。



サイズ比較のためAD-15と並べてみました。
横幅はほぼ同じです。
奥行きはHR-7の方が長いです。



フロントパネル拡大写真です。
左から電源・MPX・モード切替・再生出力ボリュームが並んでいます。



中央に録音ボリューム・右側に左右チャンネルそれぞれの感度調整用CAL VOLツマミが並びます。
操作方法はAD-2/15系と全く同じです。



日本メーカーではおそらく唯一ハイコムロゴを搭載したノイズリダクションユニットです。
ハイコム II も結局ナカミチから1機種(マイナーチェンジを受けたので実質2機種)出たのみで、普及しなかったのはやはりテレフンケンのブランドパワーが弱かったのも理由の1つではないでしょうか。



この小型で薄型のユニットに、敢えてLED式レベルメーターを装備しているのはアイワのこだわりでしょう。
メーターのレンジが狭いのは、録音レベルピーク付近をモニタできればよいという割り切りでしょうか。
応答性もよく、小さいながら見やすいメーターです。



型番や商品名、接続図、注意書きは天板に記載されています。



背面画像です。
特に変わった点はありません。



内部写真です。
かなり無理して回路を詰め込んでいます。
電源トランスも薄型のものを使っています。



ハイコム回路の拡大写真です。
基本的に無調整でよいはずですが、半固定VRがハイコムICの横に見えます。
ハイコムICは1個で1チャンネル分なので、HR-7は録再同時モニターができない機種ということが分かります。


ハイコムとは関係ないのですが、かなり無理して部品を後付けしています。



スペースの関係なのか、シリアル番号は底板にシールで貼ってあります。
このタイプ、すぐ剥がれたりこすれて見えなくなってしまうんですよね。




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